ちょっと思ったこと

大学院時代の研究室が、近頃ScienceとNatureに論文を出していたことが発覚した。あの2つの仕事は、どのように進められていたか、姉さんも見ているので知ってる。

一方、姉さんが今いる研究室の同僚が書いたとっても面白い論文は、この2つのジャーナルに蹴られてしまった。姉さんのボスは、"rejected"という言葉を使わず、"they didn't want it"と言った。

良い表現だなと思った。ポジティブな考え方。

有名なジャーナルに載った仕事だから良い仕事というわけではないし、良い仕事だからといって有名ジャーナルに載るわけではない。有名どころに皆が載せたがるのは、業績としてきらびやかに見え(でっかいインパクトとなる)、グラントの申請や就職に効いてくるから。でも、仕事の質との関連性が無いわけだから、じゃあどのような論文がアクセプトされるの?と思う。そこには姉さんも良く知らないポリティックスがある。OBKTさんの件でも取り上げられた通り、「この人の名前を載せると通りやすくなる」とかそういうのがある。つまりコネである。全く以てフェアじゃない。OBKT論文はそうして名のあるジャーナルにアクセプトされ、そして炎上した。

でも、OBKT論文みたいにあからさまに穴があって、指摘されている場合はまだましなのかも。考え方が変かもしれないけれど、あの論文は変なところが沢山あると、ウェブでも取り上げられていたでしょう。こういう風にアカラサマに出てこない別な意味で悪質なケースが沢山あると思う。論文を読んだだけでは分からない不正。

姉さん、大学院時代の研究室の人々、定量RT-PCRに使うRNA抽出した後、RNA のクオリティをゲル電気泳動で確認しないの知ってる。ナノドロップで濃度確認して終わり。OBKTさん似の同期が、「インターナルコントロールが上がってこないんですぅ〜」とか言っていたのを思い出した。インターナルコントロールが上がってこないなんて、RNAのクオリティかなりヤバいんじゃないかと思うんだけど。でもそういう指摘をしているヒトはいなかった。「それ、使ったRNA、1回泳動して確認してみ」っていう当たり前の提案を誰もしなかった。そういう、クオリティ不明のRNA使ってリアルタイムRT-PCRして、訳の分からないデータを解析する。他の実験だって同じように行われる。自分の(ボスの)予想通りに解釈できたデータだけを選び、論文を書く。で、アイディアが結構ケバくて一目を惹くのと、おそらく教授の名前が大きいのとで、Scienceとかに載っちゃう。1人賢い准教授がいるため、論文として指摘されそうな穴も、上手にカバーできるっていうのもある。完全に主観的なサイエンスだという点で、OBKTさんの件と重なる。でも、こういうのって、指摘されないでそのまま繰り返されるのだ。ラボ自体が不正のボーダーラインに乗っていて、教授の機嫌に応じて、誰でもいつでも意図的に不正をする状況が常にある。そのようなラボが教育機関に存在していること自体が反則だと思う。(こういうラボに限って、大きな研究費を当て、節約の「せ」の字もない消費の仕方をする。)

この人達に言わせれば、「不正をしなければやっていけない」とかそういうことなんだろうか。良くわからない。やっていけないなら、その業界で働くのを辞めれば良いだけではないのか。

真摯な態度で、ずるをしないで仕事をしている人達はどうなるのだろう。姉さんの知り合いは、名のあるジャーナルに投稿したくて、踏ん張って踏ん張って実験して、かなりインパクトのあるストーリーを描けるデータを集めた。しかし、その中に1つだけ再現性が出ない実験が含まれていて、どうしても再現できなくて、論文はそのデータを省いて書くことになり、そのジャーナルに投稿するのを諦め、インパクトファクターが少し低いところに投稿した。態度として模範的だと思った。そもそも再現性を気にかけているところ。再現性がないと分かったらそのデータをどさくさに紛れてどこかに捩じ込んだりしなかったところ。本人はショックで老けてしまったが、でも姉さんは、このご時世に、彼がそういう道を経たことを誇りに思っている。

そして、明らかにルール違反してるラボがいいところに論文を載せているのを見ると、非常に嫌な気分になる。

Tag:セントルイス生活-ランダム  Trackback:0 comment:0 page to top

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